番外編1: How to make css edits
今回は番外編ということで、CSSの動画の作り方をまとめたいと思います。
私もしばらく作っていなかったので忘れていることが多々ありました。自分へのメモがてら書いていくので、需要のある方だけ見ていただければよいのではないでしょうか。なにかありましたらTwitterにリプライください。DMは届くとびっくりするのでリプライでお願いします。
大まかな順番
1、クライアントのダウンロード・インストール
2、cstrikeの複製、上書き
3、HLAEのダウンロード・設定
4、demoのダウンロード
5、フラグシーンの録画
6、smoothの作り方
こんな感じでしょうか。
よくあるTutorialみたいな感じでPC画面をキャプチャして動画にできたらいいのかなとも思ったのですが、編集がめんどくさそうなのでここに書くことにしました。
では順番に見ていきましょう。
1、クライアントのダウンロード・インストール
CSS、正式名称はCounter-Strike: Source。みなさんご存知Valveが作ったゲームです。
CoD系のEditorの方たちは良い人ばかりなので、「CSSの編集がしたい!まずはCSSを買うぞ!」という方もいるかと思います。
^~^ pic.twitter.com/dCj92ibkzP
— CROWOWOWOWOW (@Crow_Editing) 2016年8月16日
ですが実は購入する必要はありません。
というのも、CSSには大きく分けてバージョンが2つあって、現在Steamとかで売っている、いわゆる「NEW CSS」。太古の昔にパッケージ版で売られていたSteamを介さない、いわゆる「OLD CSS」の2つです。
NEWのほうはVACBANの不安や、後述の「HLAE」という外部プラグイン的なソフト等々が対応していないことからCSSEditorの間で普及していなく、みんなOLD CSSを使ってEditしています。
現在OLD CSSを手に入れる方法は、どっかのサイトでパッケージ版を見つけてきて買うか、インターネッツにアップロードされているものをダウンロードするかの2択だと思います。
もちろん後者の方が圧倒的に楽なので今回はそっちを利用しましょう。
アップロードされているもので私が知っているのは2つです。
みなさんご存知、3n19ma氏がアップロードしたもの(探すのがめんどくさいのでリンク無し)と、Hanfriedがアップロードしたものです。
おそらくダウンロードに時間がかかるので先に貼っておきます。
https://www.mediafire.com/?n93f2pcalri58
一番上にある「HLAE OLD」以外のものを全てダウンロードしてください。
完了したら、ダウンロードしたファイル全てを、まとめて好きなところに解凍してください。
part01.rarからpart19.rarまで全てです。
解凍が終わると、↑のようなフォルダ類が出現するはずです。
まずは「CSS_Full_07-07-2005_DIGITALZONE.exe」を起動して、インストールを行います。
終わったら「PATCH」フォルダを開いて、バージョンが低いものから順番にパッチを当てていきます。
それが終わると
↑のフォルダが出現しているでしょうか。
これがOLD CSSのフォルダです。
開きます。
こんな感じになっているでしょうか。私のはすでにいろいろ準備を終えているので、多少違いはあるはずですが特に気にしないでください。
上から2番目の「cstrike」というフォルダが基本になります(意味不明)
ここまで出来たら第二章です。
2、cstrikeの複製、上書き
cstrikeがなぜ基本なのかと言うと、demoなりconfigなりが入っている大事なフォルダだからです。CoDで例えたいのですが例が思いつきません。
その大事なcstrikeを丸々上書きする必要があるので、まずは万が一に備えてバックアップがてら複製しましょう。この複製も時間がかかるかもです。
cstrikeを上書きする理由は、CSSにはCSGOで言うところの「cl_draw_only_deathnotices 1」のような、キルログを残しつつ、無駄なHUDを消すコマンドが存在しないからです。CoD:BO2で言うところの、codtv(?)みたいなところでHUDを消したりする便利な機能が存在しないのです。
なので、昔のすごい人が作った、「HUDが消えるcstrike」を丸々上書きする必要があります。
そのすごいcstrikeがこちら。
http://www.mediafire.com/download/pp3dmuvuwfgw6xk/CFG_MM+NON+STEAM+3n19ma.rar
OLD CSSはHanfriedのものを使いましたが、こっちは3n19maのものを使用してみましょう。
解凍したものを開くとこんな感じになりますか?
READMEには大切なことが一切書かれていないので無視をしつつ、cstrikeを上書きしましょう。上書き先は、元々あったcstrikeでも、複製したcstrikeでもどっちでもいいです。上書きしなかった方のcstrikeは「cstrike_backup」とかなんとか適当にリネームしておきましょう。
ちなみに、cstrike内のフォルダやファイル名は、空白で区切ると読み込んでくれなくなるので、区切りたいときはアンダーバーを使うようにしましょう。たまに忘れて痛い目に会います。
ここまでが第二章でした。
第三章へ移ります。
-ここからが前回の続きです。この記事は完全にCRoWさんぐらい(失礼)にしか需要がないだろうなと思っていたら意外と反響があったみたいでうれしい限りです。何度も言っていますが、CSSのEditは楽しいしベロシティ強くなるのでみなさんやりましょう-
3、HLAEのダウンロード・設定
HLAE、正式名称「Half-Life Advanced Effects」というのは、ソースエンジン系のゲームの外部プラグインみたいなものです。外部プラグインと言っても大したものではなく、HLAEを通してCSを起動するといろいろな機能が使えるようになるというだけです。今回は関係ないのですが一応これを通して起動するとVACBANされる可能性もなくはないので、CSGOとかで使う方は少し覚えておいてください。ま、その点はCoDのExternal Consoleも一緒ですね。
「The HLAE tool is technically a hack, therefore you should use it for making movies / watching demos only. Joining VAC protected servers with HLAE might get you VAC banned.」
早速ダウンロードリンクです。
Release HLAE 2.9.2.1 (2016-02-28T16:51Z) · ripieces/advancedfx · GitHub
解凍したらこんな感じになると思います。
ここまで出来たら、あとはHanfriedのTutorialに丸投げします。
1:00~2:10までがHLAEの起動設定なので、そこだけ見てもらえば大丈夫です。
このTutorialは半年前くらいまで主流になっていた、Cinema4Dを使ったsmoothの作り方動画です。興味のある方はどうぞ。
起動設定についてです。Hanfriedの設定では足りないものがあるので、私のやつを貼ります。
一番うえのHoockDLLとProgramPathはみなさんそれぞれですので、CommandLineだけ真似してください。
"-steam -insecure +sv_lan 1 -window -w 1920 -h 816 -console -game cstrike -appid 240 -afxV34"
"-w 1920 -h 816" というのがミソです。
この設定でOKを押して起動してもらえば分かりますが、解像度が1920*816の状態になります。
Editする際上下に黒帯を入れる人は多いですが、そうすると、武器の一部だったり、時にはキルログだったりが隠れて困りますよね。それが、黒帯を入れる手間を含めこの設定でなくなります。CoDでもぜひ実装して欲しい機能です。だれかGmzorzに伝えておいてください。
数字を変えれば任意の解像度で起動できるので、そこはみなさんお好みで。
第三章は以上です。
4、demoのダウンロード
CSシリーズにはdemoというものがあります。demoには2種類あって、POV demoとSTV demo(GOだとGOTV demo)に分類されます。
POV demoは、demoを録画しているプレイヤー視点でしか再生できませんが、STVよりaimの挙動がしっかり反映されます。smooth(CoDでいうcinematic)を作るとdemoを録画しているプレイヤーが見えないという欠点があります。
STV demoは、試合に参加している全てのプレイヤー視点で見ることができます。aimの挙動はPOVほどしっかりしていませんがEditには全く問題ないレベルです。smoothを作っても全員見えます。
POVかSTVかの見極めは、demoに書いてある場合もありますし、読み込んで視点変更るものはSTVです。
POVかSTVかでsmoothの作り方も違うので、たくさんのことを覚えたくない方は、慣れるまでどっちかで統一してEditするといいかもしれません。
ダウンロードリンクです。
CSSのdemoを扱っているチャンネルは本当にたくさんあるのですが、ここが一番中の人ががんばっている印象があります。
みなさんはOLD CSSを使うので、[OLD CS:S] と書いてあるdemoをダウンロードするようにしましょう。
ここにあるものは大体STVです。POVの場合はおそらく[POV] とかって書いてあります。
アップローダーが怪しいサイトなのがたまにキズです。Adblockを解除してダウンロードしましょう。
ダウンロード先は、cstrikeのなかにあるdemoというフォルダです。わかりやすいように武器名でフォルダ分けしたりするのもいいかもしれません。
私の場合は分けすぎて逆にわけがわからなくなってしまう悪い例です。3年前の自分を殴りたくなります。フォルダを作る際にもスペースを使わずにアンダーバーで区切るよう注意してくださいね。
CSSのdemoを扱っているチャンネルで他にいいところをご存知の方はぜひ教えてください。
ちなみに、CoD界でいうFinestみたいな、誰もが見たことのあるシーンを生産する人がCS界にもいるので、その人のdemoをまとめたものをアップロードしておきました。
全部POVですけどかっこいいシーンばかりです。まずはこれで1つ動画を作るのもいいかもですね。
5、フラグシーンの録画
ではここで、待ちにまったフラグシーンの録画について書きます。
CSで「Ctrl + F2」を押すとdemoUIが現れます。
左上のLoad...をクリックして好きなdemoを読み込みます。
読み込みが完了したら、真ん中下段のGoto: の右の欄に数字を入力して、シーンが始まる時間まで移動します。この数字はTickrateとかって呼ばれていて、だいたいはdemoのファイル名に入っています。
移動したら、POVなら視点は1つなのでそのままPlayボタンを押して再生し、STVならスペースキーを何回か押して、左クリック右クリックも何回か押して見たいプレーヤーに入ります。
第二章でcstrikeを3n19maのものに上書きしたので無駄なHUDは表示されていないはずです。
シーンを録画するときにまずやることはもちろん再生速度を落とすことですよね。
キーボード左上の「英語/日本切り替えキー」を押すとコンソールが表示されます。そこに「demo_timescale 0.1」と入力。
入力する際に日本語になっちゃって困る~という方は、「ALT + SHIFT」で英字キーボード配列に切り替えましょう。もちろんコピペでも可です。
この状態でFrapsかなにかを使って50fpsでキャプチャすれば、実質500fpsで録画していることになります。ここらへんはFPSの動画作りでおなじみなので、こんなブログを見ているマニアックEditorのみなさんなら大丈夫でしょう。
ちなみにGreenscreenもDOFもいけるので、sin1sterのTutorialを貼っておきます。
PlayermodelのGBはちょっと聞いたことがないのでわかりません。今度DAのForumかなんかで訊いてみます。知っている方がいたら教えてください。
6、smoothの作り方
前述の通りPOVかSTVかで違います。先にPOVの説明(リンクを貼るだけ)をします。
わりと簡単だと思います。ここしばらくはSTVでしか動画を作っていないので、私に訊かれると困ってしまうかもしれません。がんばってください。
STV編
チラっとお話しましたが、半年前くらいまではC4Dを使ってsmoothを作るのが主流でした。かなりめんどくさいんですが、思い通りのsmoothを作れるのがいい点です。
しかしここ最近CSS Edit界隈における革命的な方法が開発されましたのでそっちをオススメします。
この動画はTutorialというよりPromoって感じですね。基本的には、CSGOで主流になっている方法をCSSに移植したという感じなので、CSGOのTutorialを紹介します。
これが現状一番簡単で便利なCSGOのsmoothの作り方だと思います。CSGOをEditするときにも試してみてください。
CoD Editorの方にもとっつきやすい、BO2のdollycameraみたいな感覚で使えます。
私の一番新しい動画もこれを使って作りました。めちゃめちゃ楽です。
私自身まだCSSでは試してないんですが、SORAくんが絶賛してたので普通に使えるのでしょう。
ということで、CSGOのEditをしたことがない方には酷かもしれませんが、GOのTutorialを見てCSSでのsmoothの作り方を学んでください。
なお、この方法にはconfigが必要です。
↑の詳細文からダウンロードしてください。解凍した中身のREADMEは、例によって大したことが書かれていないので読まずに捨てましょう。
捨てたら、この人のcstrikeの中身を自分のものに上書きしてください。できたら準備完了です。
ここまで読んでいただきありがとうございました。たぶん漏れなく説明できたと思うのですが、もしかしたら致命的ななにかを書き忘れているかもしれません。
CSSの動画を作る人が増えてくれたらいいなと願っております。なにかあったら訊いてください。がんばれ~。
第4回: Cinematic
家から出られないほどの大雨が降っているのでブログを書きます。ス↑マホに緊急警報が届きまくって怖いです。
今回は前回に引き続き、Flowについてです。
登場してもらうのは、私が思う最強のFlow Master、seasonzくんです。
彼のEditで特徴的なのは、今回の記事のタイトルでもあるCinematicです。
このブログを見てくれている方はCoD系Editorが多そうなので「Cinematic」と書いていますが、出身ゲームによって呼び方が違うようです。
CoD出身者: cinematic
CS系出身者: smooth
SuddenAttack出身者: 三人称視点
私は言わずもがな、SA出身Editorなので普段は「cinematic」のことを「三人称視点」と呼んでいます。見栄を張りたいときや、外国人と話すときはsmoothと言います。
話を戻しまして、seasonzの動画で見てもらいたいのが二つあります。一つ目が、「xploder」です。
共感していただけるとうれしいのですが、三人称視点が独特です。
0:42~0:50なんて特にやばすぎます。
経験のある方もいるかもしれませんが、高速で三人称視点を連続させるシーンというのは、Flowに支障をきたす場合が多いです。私も一番新しい動画を作る際にかなり苦労したところでもあります。
テンポが速い動画ほど、ハイレベルなFlowが要求されるのだと最近気づきました。テンポは速いのにFlowがひどいと、前回の記事で貼った私の動画のようになってしまいます。気をつけましょう。
見てもらいたい動画二つ目は「Dirt Dogs」の前半part。
この動画はもう何回見たのかわかりません。
0:13~0:40まで全てが繋がっているような感覚を覚えます。
独特な三人称視点が前作よりさらに洗練されて、彼のEditの根幹を成しています。
これを見るまで、三人称視点がここまでFlowに影響を与えるとは思っていませんでした。ですが三人称視点は間違いなくFlowのコアです。
前回の記事で、Flowにはpan/cropだなんだと言いましたが、一番大切なのは三人称視点でありCinematicです。EditはCinematicが9割なのです。
自分自身、この考え方を持ってからはかなりEditの質が変わったような気がしています。事実、「PSI-missing」以降の動画にはFlowだったりsmoothに関するコメントが増えました。見てくれる方みんな敏感でびっくりしたほどです。
PSI-missingでは三人称視点がまだ少しぎこちない感じですが、FIGHTではそれがようやく自分のものになった感があります。
さて、ここまで感覚的なことばかり書いてきましたが、具体的にFlowをよくするテクニックを紹介しようと思います。例によって全て検証済みです。
1、先にフラグシーンを全て配置してsyncを終わらせ、それからCinematicを入れるという編集方法をやめる。
2、動きのある長いcinematicを撮る。
3、シーン毎のつなぎの動きを揃える。
4、cinematicを妥協しない。
5、Cinematic単体でかっこよくても意味がない。
ひとつひとつ解説します。
1、「先にフラグシーンを全て配置してsyncを終わらせ、それからCinematicを入れるという編集方法をやめる。」かなりの人が行っているであろう編集の進め方だと思います。私もPSI-missingより前の動画はそのように作っていました。
この方法の良い点は、制作が楽。制作が進みやすい。この2点ぐらいでしょうか。
Editorあるあるとして、動画制作がひと段落してお布団に入り、朝(昼)起きてから前日に作ったものを一通り再生してみると、「思っていたものと全然違うじゃないか!」となった経験があると思います。こうなったときのモチベの下がり具合は尋常ではありませんが、これの原因は1の方法です。
ではどうするのかいうと、タイムラインに沿って作ることを薦めます。これを行うことによって、自身の感覚と実際の作品とのズレは減るはずです。ことFlowにおいて、少しのズレが最終的な出来に大きく影響します。
ですがオープニングだけは後回しにしていいと思います。オープニングを飛ばさずに編集しようと思うと一生完成しません。
2、「動きのある長いcinematicを撮る。」こ↑こ↓でいう「動き」というのはカメラの動きのことです。私以外の方が普段どれくらいのカメラを設置してcinematicを撮っているのかわかりませんが、少なくとも5個以上は設置したほうがいいと思います。3での話とも関連するのですが、動きがあったほうがいいです。
3、「シーン毎のつなぎの動きを揃える」というのはどういうことかと申しますと、カメラが右を向くなかでcinematicが終わったとすると、次のcinematicはカメラが左から右へと入ってくるのがいいということです。カメラが奥へ向かいながらcinematicが終わったとすると、次は手前から奥に向かいながら始まるcinematicがいいということです。文字にするのが難しいですが、seasonzのDirt Dogsを100回見ていただければわかると思います。あの動画はFlowの教科書です。
4、「Cinematicを妥協しない」単なる根性論です。いいcinematicを撮るには何度もトライする必要があるのは言うまでもありません。seasonzに話を訊くと、彼はだいたい1つにつき5回、多くて15回は撮り直すそうです。
5、「Cinematic単体でかっこよくても意味がない。」私の動画がいい例です。
この動画は、なんとなくcinematic単体で見るとかっこいい感じはあるのですが、 それがFlowに影響していません。Flowのことを考えて撮影していないから当然ではありますが、まさに「bad flow :(」であります。
かっこいいcinematicを撮るのはもちろん大切なのですが、Flowのことも考えてカメラを設置してみましょう。
いろいろ書きましたが、めんどくさいだけのcinematic撮影が少しは楽しいものになることを願っています。
ではまた次回(y)
第3回: Flow
今回はFlowについてです。お付き合いください。
Editに詳しくない人のために書いとくと(そんな人がこのブログを読むのかね。)、Flowというのは動画全体の「流れ」のことです。最初から最後まで流れるように見ることができる動画には「good flow!」。なんか途中でよくわからなくなってしまう動画は「bad flow :(」ということになってしまいます。EditはFlowが9割なのです。
いろいろな、いわゆる「Edit用語」みたいなものの中で、最も文字で伝えるのが難しい言葉ではないのかネ。
なので早速例を挙げます。今回は私の過去の動画から悪い例です。
先に言っておきますと、Flowどうこうよりも音量がやばいので要注意です。
いかがでしたでしょうか。
今になってこの動画を見直すと、「もう全くわけがわからないヨ」と言った感じですね。
この動画は当時、Dynamic-ArtsへのApp Clipということで、いろいろやりたいことを詰め込んだものになりました。0:17のシーンは、「Editor人生で一度はやってみたい演出ベスト3」に入るのではないでしょうか。Katha様の「SUSPENSION OF DISBELIEF」からです。
話は逸れますが、Kathaの所属しているスタジオが一部VFXを手がけた映画、「The Collection」は見ましたか?日本版だと、「パーフェクト・トラップ」です。
怖い映画なのですが、悪役がめっちゃかっこいいので見る価値ありです。エンドロールにKathaもいます。
話を私が作った悪い例に戻します。
この動画のどこが悪いのかというと、0:18からのFlowがやはりやばい(分析)
リズムは合っているけどただリズムが合っているだけの典型的パターン。
全く繋がりのないシーンを適当に配置した感じになっています。
正直、言葉で説明できるのはこれくらいなので、良い例を見てもらおうと思います。
良いものをたくさん見て、目を養いましょう。
私の思うEdit界のFLOW KINGは三人いて、一人目はflaxです。
最近はダイジェスト、ハイライト系の動画ばかり上げていますが、以前はFLOW KINGとして名を馳せていました。昔からのCS系Editファンの方はご存知でしょう。
なかでも、Flowを学ぶ教材として最適なのがこの動画。
どうですか。何度でも見られますよね。
Flowがいい動画は、「何回でも見られる」というのが特徴なのかもしれません。私の目指しているのもそんな動画です。
彼のFlowを支えている技術で忘れてはならないのが、pan/cropです。
拡大と縮小のことだと思ってくれて問題ありません。
このpan/cropが彼の動画はとんでもないことになっています。
何度かEdit配信を見たことがあるのですが、1クリップあたり5秒くらいで終わらせていて、はたから見たら適当そのものでした。もちろん全て手付けです。
そんな超適当pan/cropが、完成した動画を見るとこうなっているわけですからもう理解不能です。おとなしく動画をダウンロードしてコマ送りにしてお勉強するとしましょう。
コマ送りはEdit練習の基本です。高い金だしてプロジェクトファイルなんて買わなくても得られるものはたくさんあります。そもそもプロジェクトファイル売ってる人、ちょっと高すぎやしませんか?だれかすごいEditorが100円くらいで売り出して価格崩壊が起きることを願います。
flaxの動画から得られたのは、「pan/cropがいいFlowを作る1つの要素である」ということでしょう。
次に二人目のFLOW KINGを紹介します。
私とDualしてくれた経験もあるKewyくんです。
Kewyくんは、エフェクトやsmoothや細かいところがすごく適当だったりということはあるのですが、それを補って余りあるFlowの持ち主です。
そんな彼の動画で印象的なのが、こちら。
とてもいいですよね。
特に0:10~0:17あたりや、0:30~のシーンなんて最高です。
flaxのFlowを清流だとすると、Kewyのは雨が降った次の日の川のようです。
つまりパワフルで力強いということです。
KewyのFlowを支えているのは、flaxと同じくpan/cropと、歪ませる系のエフェクトかなと思います。
各自ダウンロードしてチェックするように。
三人目の紹介は次回にします。ヒントは特徴的な三人称視点です。Editオタクの皆さんならもうお分かりですね。
ではまた次回(y)
第2回: Sync
今回はこのブログのタイトルにもある「Sync」について書きます。
「Sync」に限ったことではありませんが、いわゆる「Edit用語」みたいなものは個人個人で認識が微妙に異なっていたりすることが多いので、私なりに一度定義づけをしておきます。
syncとは、「同期する」という意味の英語で、名詞形はsynchro。
私の思うEditにおけるSyncは、「音ハメ」+「Velocity work」のことです。
普通ですね。
Youtubeのコメント欄で、「good sync!」と書かれていた場合は音ハメを意味しますし、Twitterやなんかで「sync終わりました!」と言っている人は、音ハメとVelocity workが終わった報告をしているのでしょう。
その「Sync」について書こうと考えたときに、困ったことが1つありました。
というのも、Syncは個人の感覚によって変わり、使用する曲にも大きく依存します。
まったりした曲での編集を好む人と、私のように早いテンポの曲で編集するのを好む人では、Syncの感覚に違いがあるはずです。Editにおいて曲というのは大きな意味を持ちます。Editは選曲が9割なのです。
そこで今回は、まったり系の曲でも激しい曲でも、曲とのシンクロ率を少しでも上げるテクニック(?)を紹介しようと思います。
1、選曲段階でシーンが想像できるものを選ぶ。
2、曲を切り取ったら、シーンを想像しながら何回も聴く。
3、実際に銃声なりを配置してみて、シーンを想像しながら何回も聴く。
4、1~3を行う際に、頭を振ったり、「ブーン、ドカーン、ダダダダダーン」と声に出してみたり、指揮者のように手を振ってみたりする。
特別なことは言っていませんが、ひとつひとつ解説していきます。
まずは1番。
選曲の段階でシーンが想像できないものは、大抵うまくいかずに挫折するので、さっさと別の曲を探したほうが賢明です。
次に2番。
「何回も聴く」というのがミソです。この段階で何回も聴けないような曲はどうせ挫折しますから、さっさとゴミ箱に捨てて別の曲を探すのがよいでしょう。
そして3番。
私は先に銃声を入れてみる派です。「これだ!」と思ったものでも、編集が進んでいくうちに、最初に配置したものから変わっていくことはよくあります。ですがやはり銃声を先に入れたほうが想像もしやすいし、Velocity Workも捗ると思います。
最後に4番。
これは、漫画「バクマン。」の新妻エイジも行っていたので間違いないはずです。
以上です。大したことは言っていませんので、これらが役に立たない方もおられるかもしれません。そんな方はTwitterで「全部もうやってるよ!」とリプライをください。「だからどうした」と返させていただきます。
ちなみに最近は、テレビを見ながら適当に作っているので、みなさんも考えすぎずに楽しくEditしたらいいと思います。
ではまた次回(y)
第1回: Velocity
ポケモンGOがリリースされたので第0回から期間が空いてしまいました。現在は19レベルで、あと1レベル上げたらハイパーボールが貰えるそうなので田舎民なりにがんばっています。
第1回の今回は、Velocity Workについて書いていきます。
Sony Vegasユーザーの方はもちろんご存知だと思いますが、AfterEffectsユーザーにはあまり馴染みがないかもしれません。AEでいうTime Remapのことです。
フラグシーンをそのまま使うとノッペリした感じになってしまうので、VelocityやTime Remap機能を使って速度に緩急をつけるのがEditの基本なのではないでしょうか。
そんな基本的な技術ですが、これが上手な人とそうでない人とでは、最終的なクオリティに天と地ほどの差がつきます。EditはVelocityが9割なのです。
ここ1、2年すごく感じるのですが、3Dやエヘクトは強いけどVelocityが弱いっていう人が大量に発生している気がします。いろんな人がCSGOの動画を作るようになってそれが目立ってしまっているのでしょう。
そこで今回は、具体的にVelocity Workを上達させる練習方法を提案しますので、良ければ参考にしてください。
その練習方法とは、
「いろんなゲームをEditする」
です。
少し話が逸れますが、個人的に現Edit界隈で最強のVelocity使いは、我らがDynamic-Arts所属のDeymonだと思っています。
その次くらいに私です。
これには明確な理由がありまして、2人に共通しているのが、様々な種類のゲームをEditしているということです。
Deymonが今までにEditしたゲームを挙げると、Point Blankに始まり、CS:S、BO2、MW2、CoD4、MW3、CS:GO、合計7種類です。
私の場合は、転生前も含めると、Sudden Attackに始まり、CS:S、MW2、BO2、MW3、CoD4、CS:GO、合計7種類です。
OCE程度のものも含んでいますが、それでも構いません。
みなさんも是非、自分が今までにEditしたゲームを挙げてみてください。7種類を超えている方はなかなかおられないと思います。
もしいらっしゃいましたらTwitterで「7種類超えてました!」とリプライをお願いします。「それがどうした」と返しますので。
○○クランとかに所属しているコンシューマー系Editorの方は、CoDのシリーズで数を稼げるかもしれません。しかしここで大事なのは、CoD系Editorの方ならCSシリーズを、CS系Editorの方ならCoDシリーズをEditしたことがあるかどうかです。
最近は、CS:GOが大流行していることもあって、CoD系Editorの方がCS:GO動画を作っているのをよく見ます。
その中でもビッグネームを挙げると、FaZe Barker、FaZe Jebasu、Obey GMSあたりかと思います。そんなCoD界最強の彼らでも、CS:GO動画のVelocity Workにだけ注目してみると、CS系Editorに比べて違和感があります。
逆もしかりです。CS系EditorのCoD動画に違和感を感じることなんてよくあります。
普段Editしているゲームでは通用していたVelocityが、他のゲームでうまくいかないのは当たり前のことだと思います。だからといって、ずっと同じゲームの動画ばかり作っていてもなかなかVelocity Workは上達しません。普段とは違うゲームのEditで試行錯誤して、元のゲームに戻ってくると違う世界が見えるはずです。
CoD Editorのみなさんに特にオススメしたいのが、CS:SのEditです。
あのゲームのAWPやDeagleを相手にしていれば、Velocityが鍛えられること間違いなしですし、マンネリ解消にもなります。
欠点は導入するのが面倒なことぐらいですが、もし要望があれば、CS:S動画の作り方でも記事を書こうと思います。
長くなってしまいましたが、最も言いたかったのは、「いろんなゲームで動画を作ったらいいですよ!」ということです。
ちなみにですが、BarkerやJebasuやGMSの動画は大好きなので誤解のありませぬように。BarkerのIntroducing FaZe CS:GOみたいな動画は、モニターに穴が開くほど見てます。マジでかっこいいですよね。
ちなみにちなみに、ここまでVelocity Velocity言ってきましたが、Deymonも私もAfterEffects 100%系EditorなのでTime Remapの方がしっくりきます。
ではまた次回(y)
第0回
自己啓発本のようなブログタイトルになりましたが、わたしがEditについて思っていることを適当に書いていきます。
Twitterを始めたりこれを始めたりと、最近いろいろアクティブになっているのには理由があります。
動画を月1ペースでアップしていた数年前はよかったのですが、半年に一回ペースにまで更新頻度が落ちた現在では、動画を上げる度に、"I miss you!"とか"I miss your flow!" とかっていうコメントがつくようになってしまいました。
これはとてもさみしいことです。特に今回は、いつも仲良くしてくれているKebitoくん a.k.a. Kevinにそんなことを言われ、かなり申し訳なさを感じました。
そこで、彼をはじめとする団結メンバーがTwitterでかなりアクティブなのは知っていたので、わたしもその輪に加わろうとアカウントを作ったわけです。
細く長く続けていこうと思っておるので、よければ見てみてください。
Twitterに関して言うと、基本的にフォローしてもらったらフォローを返しますので、お気軽にフォローなりリプライなりLIKEなりおねがいします。
ブログに関して言うと、ネタが尽きることが最も恐ろしいので、しばらくは小出し小出しでいこうと思っております。よろしくおねがいします。